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パリ総会

 ウィーン『プラウダ』第10号

(パリ総会の成功を祝う「党の道へ」という巻頭論文を掲載)

 「最近の中央委員会総会[1910年1月のパリ総会]は、最重要の事実として、ロシア社会民主労働党の歴史の中に入るだろう。組織的混乱、思想的無秩序、分派的対立のこの数年間を経てはじめて、一致して採択された戦術決議のうちに、すべての分派と潮流に共通する明確で簡潔な党政策の路線が確立され、党協議会に向けた道へ確固たる一歩が踏み出された。中央委員会をロシア全体の指導団体とすることが決定された。中央機関紙は、――採択された戦術決議の枠内で――党内のさまざまな潮流により大きな自由を与え、したがって現在の分派的機関紙を余計なものとするような形で再編された。各分派の中央部を党の中に実際に融合することへと足が踏み出された。『プラウダ』と中央委員会とのあいだで密接な関係が確立された。最後に、今後半年のうちに、広範な基礎にもとづいた党協議会を召集することが決議された。党の道へ(На партийную дорогу)!――この3語で、採択されたすべての決議の趣旨を表現することができる。……

 党のすべての分派と潮流の有力な代表者たちは、中央委員会の会議において、党統合の道に向けて大いに善意を発揮した。しかし、党統一の保証は指導者の善意ではなく、社会主義的大衆の統制力にある。この統制力を組織し、党統一を擁護するプロレタリア大衆の世論を動員し、確立された党の路線にそって道を敷設し、それをあらゆるグループ的・サークル的攻撃から守ること、これこそ労働者階級の指導者たる先進的労働者の義務である。

 大衆の社会主義的世論の形成に貢献すること、これが、『プラウダ』が最初から自らに課している課題である。労働者新聞は、大衆の面前に示される党の意志の伝達機関である。しかし、党の意志に裂け目が走るならば、労働者新聞も、分派主義の非難から、あるいは正真正銘の分派づくりをやっているという非難からさえ、容易に免れることはできない。それだけになおさら、統合に向けた中央委員会の措置はわれわれにとって重要であり、価値のあるものなのである。『プラウダ』の課題、その方向性は、これまでと同じである。しかし、党内状況は、『プラウダ』の存在と影響にとって今や比較にならないほど有利である。党の相貌を長期間にわたって決定づける党建設の現時点において、『プラウダ』にかかっているささやかな責任の一端を、われわれは恐れることなく進んで引き受ける。われわれはできるかぎりのことを行なう。党の近い将来をわれわれは力強く希望をもって見る。そして、われわれは信じているし知っている、反動によって圧殺された次の叫び声が再び大衆の中でこだまする日も遠くないことを。

 ロシア社会民主労働党万歳!(トロツキー「党の道へ」ウィーン『プラウダ』第10号より)

 

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